台風のhPa(ヘクトパスカル)、数が小さいほど威力が強いの?
台風の強さは、中心気圧の値で表されます。ですので、結論を言うと、
中心気圧の数値が小さいほど、台風の勢力が強いことを示しています。
ヘクトパスカル(hPa)
気圧を表す単位です。
具体的には以下のようになります。
- パスカル(Pa)は、国際単位系(SI)の圧力の単位です。
- ヘクト(h)は、10の2乗倍(100倍)を表す接頭語です。
- したがって、ヘクトパスカル(hPa)は、100パスカル(100Pa)を表す単位となります。
大気圧の標準値は約1,013 hPaです。
具体的には、
- 中心気圧が985hPa以下 → 強い台風
- 中心気圧が970hPa以下 → 非常に強い台風
- 中心気圧が950hPa以下 → 猛烈な台風
となります。
台風の中心気圧は通常950 hPa前後となり、この数値が小さいほど台風の勢力が強いことを示します。
数値が小さいほど、風速が強く、降水量も多くなるため、被害も大きくなる傾向にあります。
なぜ数が小さいと威力が強くなるのか?
台風のヘクトパスカルが小さい方が威力が強いのは、以下の理由からです。
- 気圧の低下
- 台風の中心付近では気圧が非常に低下します。
- 気圧が低いほど、空気の密度が低くなり、上昇気流が強くなります。
- 気圧差の増大
- 台風の中心と外側の気圧差が大きくなります。この気圧差が大きいほど、強い風が吹き出す力が強くなります。
- 水蒸気の供給
- 低気圧の中心では水蒸気が集まりやすく、大量の水蒸気が供給されます。
- この水蒸気が凝結して大量の潜熱を放出し、さらに強い上昇気流を生み出します。
つまり、台風の中心付近の気圧が低いほど、強い風や豪雨などの激しい気象現象が発生しやすくなるのです。
気圧の低下が台風の威力を強めるメカニズムの根本的な原因となっています。
台風接近時の特徴的な風は?
台風の接近時には、以下のような特徴的な風が吹きます:
- 暴風
- 台風の中心に近づくほど風速が非常に強くなり、最大瞬間風速が50m/s以上に達することもあります。
- このような暴風は建物の破損や倒壊、飛散物による被害を引き起こす危険性が高い。
- 旋回風
- 台風の中心付近では、時計回りに旋回する強い風が吹きます。
- 風向が急変するため、避難や外出の際に注意が必要です。
- 前面の強風
- 台風の進行方向前面では、強い北寄りの風が吹きます。
- 台風の上陸前に最も強い風が吹くことが多い。
- 後面の強風
- 台風の通過後は、強い南寄りの風が吹きます。
- 台風の進路によっては、後面の強風により二次的な被害が発生する可能性があります。
これらの特徴的な風は、台風の規模や進路、観測地点の位置によって変化するため、気象情報を注意深く確認する必要があります。
強風への備えと避難行動が重要です。
おやぶん
台風が多い時期です。
ご自身やご家族の安全を第一に考えて、無理をなさらず、必要な準備を整えてください。皆様の無事を心からお祈りしています。
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